ウェルビーイング(Well-being)とは、身体的・精神的・社会的に良好で満たされた状態のこと。1946年に世界保健機関(WHO)が定めた「WHO憲章」の前文では、well-beingという言葉を用いて「健康(Health)」の定義を次のように示している。
Health is a state of complete physical, mental and social well-being and not merely the absence of disease or infirmity.
健康とは、肉体的、精神的及び社会的に完全に良好な状態であり、単に疾病又は病弱の存在しないことではない。(日本語訳:厚生労働省「平成26年版厚生労働白書」より)
ウェルビーイングは幸福度に関する包括的な概念として知られ、近年、世界各国で国民のウェルビーイング指標を政策形成に活用する動きが活発化している。
「満足度・生活の質を表す指標群(Well-beingダッシュボード)」の体系図。ダッシュボードでは、総合的な生活満足度と、客観的な指標とを紐付ける11の分野別満足度の分析結果を、全国及び都道府県別に提示している(資料:内閣府)
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日本では、政府が「経済財政運営と改革の基本方針2022(骨太方針2022)」(2022年6月7日閣議決定)において「各政策分野におけるKPI(重要業績評価指標)へのWell-being指標の導入を進める」として、従来のGDPなどの客観指標に加えて、ウェルビーイングに関する主観指標を取り込んだ政策の立案や評価を進めている。政府は、各種基本計画などにウェルビーイングに関するKPIを設定。2021年7月には「Well-beingに関する関係府省庁連絡会議」を設置し、関係府省庁との情報共有や連携強化、優良事例の横展開を図っている。
ウェルビーイング指標に関しては、内閣府が2019年より実施している国民の意識調査「満足度・生活の質に関する調査」を踏まえた、「満足度・生活の質を表す指標群(Well-beingダッシュボード)」がある。また、デジタル庁では、「デジタル田園都市国家構想」の施策に取り組む地方自治体向けに、「地域幸福度(Well-Being)指標」を活用した分析ツールを提供している*。
* デジタル庁では「デジタル田園都市国家構想実現に向けた地域幸福度(Well-Being)指標の活用促進に関する検討会」を立ち上げ、共通の指標となる地域幸福度(Well-Being)指標の地方自治体での活用とその高度化について協議している。
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