神奈川県は十九日、医療関係者らで新型コロナウイルス対策を議論する「感染症対策協議会」を開き、保健所が毎日電話などで健康観察をする自宅療養者の対象を現行より絞り込むことを決めた。県は一月二十八日から自宅療養者全員の健康観察をやめ、年齢や症状などにより「重点観察対象者」を定めて支援対象を限定しているが、さらに要件が厳しくなる。(志村彰太)
現在の重点観察対象者は「五歳以下か五十歳以上」「重症化リスクのある人」「血中酸素飽和度が低い人」。この要件のうち、年齢を「一歳以下か六十五歳以上」とし、重症化リスクのある人も「四十〜六十四歳」に絞る。年齢にかかわらず妊娠している人は対象とする。国が示した「重点観察の対象」の定義に大部分をそろえた。
重点観察から外れた自宅療養者には、食料配送とパルスオキシメーターの貸し出しもなくなるが、経済事情などに応じて申告すれば配送される。出席者からは「重点観察でない人でも、発熱が続くなど重症化しそうな場合に見逃さない仕組みが必要だ」などの意見が出た。
重点観察対象者以外が申請できる自主療養の対象も同様に変更。自主療養者には三月一日から、新たに「療養証明書」を発行する。民間医療保険を受給するには証明書の提出が必要で、発行してもらうために医療機関を受診する自主療養者もおり、医療機関の業務逼迫(ひっぱく)を避ける目的にかなっていない側面があったという。証明書の発行を受けるには、自主療養期間中に県からの自動応答電話に回答する必要がある。証明書を認めるかどうかは保険会社の判断に任せる。
また、県が八日から算出をやめた「PCR検査陽性率」は、無症状者向けの「無料PCR検査」やセルフチェックの数も含めて、推計値を計算する案を提示した。算出をやめるまでは、新規感染者数を医療機関などが行うPCR検査数で割っていた。一月以降、検査なしやセルフチェックで感染を判断する事例が増えて陽性率が異常に高く出ていた。
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