無理せず、笑顔で楽しんで
「新型コロナウイルス感染症の影響で体を動かす機会が少なくなり体力の衰えが心配」といった問い合わせが、金沢中日文化センター(金沢市武蔵町、金沢エムザ2階)に寄せられている。消毒と換気を徹底し「3密」を避けて開講する同センター健康講座の効果などについて、健康・スポーツ科学が専門の北陸学院大の田辺圭子教授に聞いた。 (石田禎一)
−最近、健康講座の見学者が増えている。
「新型コロナウイルス感染症による長期の外出の自粛などで心が落ち込み、体調の不調を訴える人が増えているからでは」
−日常生活に運動は必要なのか。
「全身を使う運動は、血液の循環をよくするので不可欠。体と心が結びついている運動は、心を豊かにしてくれる。今ある自分の能力を生かした運動で心肺機能や筋肉を維持することは老化予防にもなる」
−全く運動をしたことのない人は。
「自彊術(じきょうじゅつ)などは、誰もができる軽い体操。消費エネルギーが少ないので病弱な人も楽しめる。マッサージや指圧などを体操の中に取り入れている」
−太極拳も人気がある。
「中腰の姿勢で絶え間なく運動が続く太極拳は、足腰の筋力を鍛えることができる。バランス感覚を養いながら持久力と柔軟性が向上する。転倒予防にもなる」
−ヨガの魅力は。
「ずばり、リラックスできること。腹式呼吸は、休んだり、寝たりする時に働く副交感神経を活発化させる。そのため、深く呼吸しながら行うめい想は、脳を休ませてくれる。ヨガ独特のいろいろなポーズは体の普段動かさない部分を使うので柔軟性やバランス能力も身に付く」
−ピラティスの効果は。
「『運動してすっきりした』と実感できると思う。胸式呼吸で、行動する時に働く交感神経を活発にさせるので呼吸数や心拍数が上がる。筋肉のインナーマッスルに刺激を与えることで代謝や血流が良くなり、慢性疲労や冷え、むくみの改善も図れる」
−運動の注意点は。
「絶対に無理をしないこと。自分ができる範囲を笑顔で楽しむことが大切。体力の限界に挑戦するよりも、軽い運動を頻繁に継続して行う方が効果がある」
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からの記事と詳細 ( 健康維持法 北陸学院大・田辺教授に聞く 運動で心も豊かに - 中日新聞 )
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