楽天グループが9日、コスト削減や契約者の増加により第3四半期(7-9月期)のモバイル事業の赤字が812億円に縮小したと発表した。前年同期は1176億円の赤字だった。また、 みずほフィナンシャルグループ(FG)が証券子会社に出資することも明らかにした。
楽天Gのモバイル事業の黒字化と資金調達は喫緊の課題となっている。ブルームバーグが集計したデータによると、楽天Gではグループ子会社を含めると2024年に4182億円、25年に4300億円の 社債が償還期限を迎える予定で、資金の手当てが急務となっていた。
みずほFGはみずほ証券を通じた楽天証券への出資比率を20%から49%に引き上げると発表。みずほFGの広報担当によると取得額は870億円になるという。楽天Gはまた、傘下の楽天証券ホールディングスが東京証券取引所に出していた上場申請を取り下げることも明らかにした。
ブルームバーグ・インテリジェンスのクレジットアナリストのシャロン・チェン氏は、みずほFGからの出資で24年上期は乗り切ることができ目先の格付け圧力も緩和されるかもしれないが、調達は少額にとどまることから、25年の償還を考えると追加出資を受けた後も「大きな資金不足に直面する可能性がある」と指摘した。
明るい兆しもある。モバイル事業の赤字が縮小傾向にある中で、同社は5月に通信回線を借りる「ローミング」の提供エリアを拡大する契約をKDDIとの間で締結。今後は都心部でもつながりやすくなる見通しで、解約率の減少と契約回線数の増加が期待されている。また、10月には電波がつながりやすい周波数帯「プラチナバンド」の割り当て認定も受けた。
UBS証券の福山健司シニアアナリストは、「今回の注目はとにかくモバイルと資金調達だ」とし、「プラチナバンドが確定し、どれくらい加入者増を期待できるのか、黒字化はいつなのか、詳細が求められる」と述べた。
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