モバイルゲームの広告出稿先は今なおAppLovinとUnityが中心
2022年1月から2023年2月のiOS端末における世界のモバイルゲーム広告は、AppLovin、Unity、Admob、YouTubeなどが主な出稿先となっており、中でもiOS端末モバイルゲーム広告の27%近くがAppLovinに出稿されています。Android端末においてはUnityに集中しており、Android端末モバイルゲーム広告におけるこのプラットフォームのシェアは88%に達しています。
モバイルゲームの広告形態は依然として動画広告が主力
世界のモバイル広告は依然として動画広告が主力であり、2022年1月から2023年2月のiOS端末モバイルゲーム広告全体に占める動画広告の割合は約60%となっています。ほかのプラットフォームに目を向けると、UnityおよびVungleにおいてはモバイルゲーム広告の70%超がビデオ広告形態を採用しており、AppLovinにおいてはフルスクリーン広告およびプレイアブル広告の割合が20%を超え、YouTubeにおいてはバナー広告のSoV（Share of Voice）が40%に達しています。
モバイルパズルゲーム広告出稿では熾烈な競争が続く
アメリカ、日本、韓国、東南アジアおよび台湾・香港・マカオの各市場のモバイルゲーム広告においてはモバイルパズルゲーム広告のSoVが比較的多く、出稿競争はより熾烈になっています。そのうち、東南アジア市場のAndroid端末においては、モバイルパズルゲーム広告のシェアが36%に達しています。
日本と韓国のモバイルカジュアルゲーム広告はUnityへの出稿を好む傾向に
日本と韓国の両市場において、iOS端末のハイパーカジュアル、パズルなどのモバイルカジュアルルゲームではUnityへの広告出稿が好まれる傾向にあります。
中でも日本においては、iOS端末モバイルハイパーカジュアルゲームの43%がUnityに広告を出稿しています。また、Unityは韓国市場においてもiOS端末モバイルパズルゲーム広告のシェアが43%となっています。
東南アジアのモバイルハイパーカジュアルゲーム広告はAppLovinへの出稿が顕著
東南アジアのiOS端末モバイルハイパーカジュアルゲーム広告の主要出稿プラットフォームはAppLovinで、そのSoVは53%に達しています。
YouTubeがモバイルミッドコアゲーム広告の主要出稿プラットフォームに
日本、韓国、東南アジアおよび台湾・香港・マカオのいずれの市場においても、RPG、ストラテジーなどのモバイルミッドコアゲーム広告でのシェアはYouTubeが最大となっています。東南アジア市場においては、iOS端末モバイルRPG広告の60%近くがYouTubeによるものであり、台湾・香港・マカオ市場においては、iOS端末モバイルストラテジーゲーム広告の半数近くがYouTubeに出稿されています。
ドッグレスキューおよび棒人間がモバイルゲーム広告の人気クリエイティブテーマに
多くのモバイルミッドコアゲームがドッグレスキューをテーマにしたカジュアルな遊び方を取り入れ、人気広告クリエイティブを利用してユーザーにダウンロードを促しています。中でもShenzhen BingchuanのモバイルRPG『X-ヒーロー：犬を助けろ！』は、ドッグレスキューのクリエイティブを取り入れたことで、収益およびダウンロード数が急速に増加しました。
棒人間のタワークライミングバトルのクリエイティブの人気が徐々に高まっています。
緊張感がありドラマチックなストーリーがユーザーの興味を引く
Peak Gamesのタイルブラストゲーム『Toon Blast（トゥーンブラスト）』、Dream Gamesのマッチ3ゲーム『ロイヤルマッチ(Royal Match)』、FunPlus International AGの4Xストラテジーゲーム『Stormshot（銃弾射撃）』の広告クリエイティブは、緊張感があるヒーローレスキューのシーンを利用してプレイヤーにゲームへの参加を呼びかけています。Sensor Towerのストアインテリジェンスのデータによると、『ロイヤルマッチ(Royal Match)』は2022年に世界で収益が最も増加したモバイルパズルゲームとなっています。
『Project Makeover』や『Gossip Harbor: Merge & Story』などに代表される女性プレイヤー向けのモバイルゲームについて、その広告クリエイティブは女性主人公をめぐるドラマチックなライフストーリーでユーザーの同情心をあおっています。中でもモバイルマージゲーム『Gossip Harbor: Merge & Story』は、すでにMicrofunの2023年第1四半期収益が最高のモバイルゲームになっています。
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Sensor Towerの紹介
2013年にサンフランシスコで設立されたSensor Towerは、Twitter、Unity、Tencent、HBOなどのグローバルデジタル企業から信頼されている、データや分析環境を提供する企業です。モバイル市場のトレンド把握に役立つストアインテリジェンス、広告戦略の最適化に活用いただける広告インテリジェンスなど、デジタル分析プラットフォームとしてモバイルのあらゆる場面で質の高いインサイトと先進のカスタマーサポートを提供しています。
Sensor Towerは、Pocket Gamer Mobile Games Awards 2022において、Best Analytics / Data Tool賞を受賞しました。
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Sensor Tower 日本オフィス代表
谷内 照吾（Shogo Yachi）
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