経済産業省「健康寿命延伸産業創出推進事業」の一環として2018年に本格的にスタートしたヘルスツーリズム認証制度。これまで、全国各地の約40のプログラムが認証を取得している。そのほとんどは地域振興関連の団体により占められており、数少ない大手企業による催行が「サンスター心身健康道場一日体験」だ。国内有数のオーラルケアメーカーであるサンスターが、ごく早い時期から進めてきた幅広い健康事業について、その背景と成果をお伝えしたい。
従業員への心ある先駆的健康投資
「サンスター心身健康道場一日体験」が行われるのは、大阪府高槻市にある同社の福利厚生施設「心身健康道場」。サンスターグループのサンスター財団が、運営を担う。道場長として施設を与る佐藤雄彦氏によれば、その誕生の発端は1962年まで遡るという。
「1932年に弊社を立ち上げた創業者の金田邦夫が、1962年に50歳の若さで急逝。跡を継いだ金田博夫は一時期体調を崩したものの、自らの生活習慣を見直して健康を取り戻しました。その後、『健康産業に従事する社員は健康であるべき』との考えのもと、社員への健康支援を積極的に進めたことが礎になっています」
1971年には健康管理や体力作り、健康診断に基づく指導、治療の推奨を行う「サンスター健康開発室」を設置。1976年には対象となる社員が家族とともに生活習慣病予防について考え、指導を受ける「成人病友の会」が結成された。各自がそれぞれ病気につながる生活習慣を見直す自主性を持ち、克服する自己治癒力を高める……。今の感覚ではふつうに思えるが、肥満や成人病への国民の意識改革のために、厚生省(現厚生労働省)が第1次国民健康づくり対策の10か年計画を策定したのは1978年のこと。当時の企業としては、かなり先駆的な取り組みだった。
その流れから1985年に設立されたのが、心身健康道場だ。研修プログラムの3つの柱は、食事、身体、心の健康。当初の目的は、生活習慣病の予防。特定健康診査・特定保健指導制度導入後の2007年以降は、従来のメソッドをベースにしつつ、内臓脂肪型肥満者のメタボリックシンドローム予防のために、特定保健指導該当者、新入社員、35歳の節目を迎えた従業員などを中心に研修を行ってきた。
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