据え置きのモニターとは違いどこにでも持ち運びできて、お手軽にモニター複数台構成(マルチモニター化)も可能になるということで、人気沸騰中のモバイルモニター。自宅だけでなくカフェやコワーキングスペースなど、テレワークのお供にも最適な製品だ。
モバイルモニターは薄型かつコンパクトで、可搬性の高さ、収納や設置のしやすさが大きなメリット。そのメリットが得られる範囲内で、できるだけ大画面の製品を選びたくなるものだ。しかし、あえてより小型のモバイルモニターを選択してみるのはどうだろうか。
小型モバイルモニターのなかでひときわ面白そうな存在が、今回紹介するGeChicの「T111A」というモデル。実はこれ、一般消費者向けというよりどちらかというと業務用のモバイルモニターだったりするのだが、通常のデスクワークでもプライベートでも、いろいろと便利かつ楽しめる1台なのだ。具体的にどんな風に使えるのか、紹介していこう。
ケーブル1本で映像出力とタッチ操作が可能になるモバイルモニター
数多くのモバイルモニター製品をラインアップしているGeChicは、主に一般消費者向けのシリーズである「On-Lap」で有名だ。しかしそれとは別に、業務用のモバイルモニターとして「T」シリーズも展開している。今回の「T111A」は、そのTシリーズのなかで、11.6型という最も画面サイズの小さいモデルとなる。
小さいながらも解像度はフルHD(1,920×1,080ドット、最大60Hz)なので高精細。スマートフォンやタブレットと同じようなタッチパネルを採用していることから、Windowsパソコンに接続して使うときはマウスだけでなく画面に直接タッチして操作もできる。
接続方法はUSB Type-CとHDMIの2通り。前者はDisplayPort Alternate Modeと呼ばれる規格に対応するUSB Type-Cポートをもつパソコンで利用できる方法だ。USBケーブル1本で映像出力とモバイルモニターへの給電ができ、Windows環境であれば画面のタッチ操作も可能になる。
USB Type-Cで映像出力ができないパソコンの場合は、一般的なモニターと同様HDMIケーブルで接続する。このとき、同時にUSBケーブルも接続すればタッチ操作もOK。モバイルモニターへの給電のために付属のACアダプターを使う必要もあるので、接続しなければならないケーブルは増えてしまうが、いずれにしても「T111A」がもつ機能をフルに活用できる。
業務用ということで、製品自体にもそれらしい雰囲気がある。たとえば、一般的なモバイルモニターだとスタンドが一体になっていることが多いが、「T111A」にはない。金具3枚からなる付属のスタンドを組み合わせることで、立たせた状態もしくは寝かせた状態の2通りの角度で設置することが可能だ。また、USBポートやHDMI端子などのインターフェースは側面ではなく背面中央の一段分厚くなったところに集約されている。
こうした構造になっている理由は、工場など産業用途だとモバイルモニターを何らかの機器に埋め込んで使うこともあるため。自宅やオフィス(のデスク)で利用するにあたっては、必ずしも都合がいいとは言えない構造ではある。ただ、背面のインターフェース類が集約されている部分には75mm幅のねじ穴(VESA準拠)が用意されているので、市販のスタンドやモニターアームなどと組み合わせやすい。
付属スタンドでもモバイルモニターとして高い利便性を発揮してくれるけれど、テレワーク環境やオフィスで11.6型のコンパクトさを活かしながら使うことを考えれば、別売オプションの「T1S2」のようなスタンドやモニターアームを用意したい。
コンパクトサイズが活きる仕事用途
そんな「T111A」が個人用途でどのように活躍してくれるのか、まずはビジネスシーンでの使用例を考えてみよう。
1つはシンプルに、そのコンパクトさを活かしてパソコンのサブモニターとして使う、というもの。ノートパソコンの画面を拡張するモニターとして使ってもいいし、デスクトップパソコンの据え置きモニターの脇に置いて補助的に使うのもいい。小型なので狭いデスクスペースにも置きやすく、間近にあればタッチで素早く画面操作可能だ。
具体的な使い道としては、Web会議ツール専用の画面にする、なんてことが考えられる。だいたいの会議では相手の顔を大画面でじっくり見ている必要もないので、モバイルモニター上で誰がしゃべっているのか把握できる程度にして、メインのモニターは調べものや資料確認にフルに使う。その方が生産性は高くなるだろう。あるいは仕事中のBGM再生用に、メディアプレーヤーや音楽配信サイトを常に表示させておくのも便利だ。
11.6型という画面サイズは縦置きにも向いている。より大きなディスプレイを縦置きにすると、便利そうではあるものの実際には縦に長すぎて視線の移動やタッチ操作するときの腕の移動が増え、かえって疲れてしまったりする。だけれど、「T111A」なら縦置きにしても視線移動が少なく済み、操作する手の動きも最小限に抑えられ、無理なく普段使いできるのだ。
また、縦置きにするとメールやチャットなど縦スクロールが基本のコンテンツを効率的に閲覧・処理していける。フォーカスを移すようなひと手間なしに、タッチで即クリックやスクロールができるし、投稿になんらかのリアクションをするときも、スマートフォンと同じような直感的で親しみやすい操作で行なえる。仕事中、こっそりSNSのタイムラインを追うときにも役立つはずだ。
もう1つ、面白い使い方として紹介したいのが、背面にあるUSB Type-Aポートを活用する、というもの。パソコンからType-Cポートに接続している場合、USB Type-AポートをUSBハブ的に使えるようになるので、たとえばここに外付けストレージやWebカメラを接続することが考えられる。
小型のデスクトップパソコンと組み合わせるようなときは特に重要だ。パソコン本体側のUSBポートがキーボードやマウスなど基本的なデバイスで占有され、他の周辺機器が使えないこともある。そこで「T111A」側にある追加のUSBポートを活用できるのは、1ポートだけとはいえありがたい。パソコン本体を離れたところに置いていてUSBポートにアクセスしにくいときに、手元にある「T111A」のUSBポートを使う、といった活用の仕方ももちろんアリだ。
小型で小回りのきく「T111A」。大画面重視なら15.6型のモデルも
大画面のモバイルモニターがなんとなく欲しくなりがちなところ、11.6型という小さめのモバイルモニターでも「T111A」ならさまざまに応用できることがおわかりいただけたのではないだろうか。USB Type-Cによる簡単・シンプルな接続方法で、タッチにも対応する使い勝手の良さは、まさにパソコンのサブディスプレイ向きだし、デスクの上でゲームプレーするのにも最適だ。
それでもやっぱりもっと大きな画面がほしい、ということなら、基本性能は同一ながら、画面サイズが15.6型の「T151A」や、13.3型の「T131A」といった選択肢もある。大画面の迫力がさらに得られるそれら2機種と、より小回りのきく「T111A」とで、どれが自分の環境や用途に合ったモバイルモニターになりそうか、ぜひ頭を悩ませてほしい。
からの記事と詳細 ( タッチ対応モバイルモニター「T111A」 小さいのに超絶大活躍! - Impress Watch )
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