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「楽天市場」のスーパーポイントアッププログラム(SPU)が2023年12月から大幅に変更される。楽天モバイルの契約者には有利になる一方、楽天グループのサービスを多く利用していた人には不利になる。そのためSNSなどでは「改悪」との声が相次いだ。SPUだけではない。最近は他社のポイントプログラムもヘビーユーザーに不利になりつつある。なぜだろうか。
楽天プレミアムカードでは大幅な改悪に
楽天モバイルの先行投資による大幅な赤字に苦しんでいる楽天グループ。同社にとっては楽天モバイルの契約回線数を増やし、楽天モバイル単体で稼げる体制を作り上げることが最優先事項となっている。それだけに楽天モバイルの契約獲得に向けて、様々な策を打ち出している。
その1つがSPUの変更だ。SPUとは楽天グループの系列サービスを利用して条件を達成すると、Eコマースサービス「楽天市場」で買い物をしたときに付与される「楽天ポイント」の倍率が変化するプログラムだ。
楽天グループは楽天モバイルの本格サービス開始当初から、楽天モバイルを契約するとポイント倍率がアップする仕組みをSPUに盛り込んでいる。だが2023年12月1日に実施されるSPUの変更では、その傾向がより顕著になるようだ。
とりわけ大きな変更が、楽天モバイルを契約することで付与されるポイント倍率が+4倍にアップすることだ。全ての楽天会員に適用される1倍のポイントと合わせて、いつでも5倍のポイントが付与されるようになる。
現在は楽天会員のランクに応じて+2~3倍、つまり標準の1倍と合わせて3~4倍のポイントが付与されている。それを上回るポイントが楽天モバイル契約者にはいつでも付与されるのだ。
だがSNSなどを見ると、楽天市場の利用者は今回の変更を改悪と見ているようだ。というのも、楽天モバイル以外のサービスについては、付与されるポイント倍率が軒並み低くなるからだ。特にひどいのが「楽天プレミアムカード」である。
楽天プレミアムカードは年会費1万1000円ながら、SPUでのポイント倍率が+4倍になる。+4倍の内訳は、「楽天カード通常分+1倍」「楽天カード特典分+1倍」「楽天プレミアムカード特典分+2倍」である。
さらに国内外の空港ラウンジを利用できる「プライオリティ・パス」を、無料で回数制限なく使える。このため楽天ポイントをためたい人だけでなく、海外旅行をする人などにも高い人気を博していた。
だが12月の変更で、楽天プレミアムカードの特典が大幅に削減される。SPUでは+2倍の特典分がなくなり、通常の楽天カードと同じポイント倍率に変更。プライオリティ・パスにも変更が加わり、2025年1月以降は無料でラウンジを利用できる回数が年5回に制限される。
ここまで内容が変更されると、もはや別のサービスと言っても過言ではない。利用者の不満は当然だ。今回の変更に際して楽天カードは、希望者には楽天プレミアムカードの年会費を返金するとしている。
からの記事と詳細 ( 楽天モバイル重視のSPUに不満続出、なぜヘビーユーザーに対する「改悪」が進むのか - ITpro )
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