“デトックス効果”や減量などを目的に、今でも根強い人気を誇る「ジュースクレンズ」。一方で、実際に体にどのような効果や影響があるのか、そして安全性について気になっている人も少なくないはず。
そこで本記事では、医学博士として25年以上のキャリアを持つアンドルー・ソーンバー医師によるジュースクレンズの解説をお届けします。
【INDEX】
ジュースクレンズの効果とは?
健康・美容を目的に、主にジュースやスムージーのみを摂取しながら1日~数日ほど過ごすことを指す「ジュースクレンズ」。固形物を食べないことで、カロリーの1日あたりの推奨摂取量を下回ると言われています。
イギリスを拠点に、ジュースクレンズ用の飲料を販売している「PRESS London」では、ジュースクレンズの効果について以下のように説明しています。
「ジュースクレンズは体にとって悪い食習慣を断ち、健康的なライフスタイルを始めるきっかけとして最適です。また、エネルギーレベルや肌の状態を改善して、減量効果をもたらすこともあります」
同社でマネージャーを務めるジョージ・フィリップスさんも「ジュースクレンズは、体にとってこの上ないリセットの機会であり、体に栄養を行き渡らせるチャンスです」と話しています。
「毒素が蓄積する」には、科学的根拠なし
一方でソーンバー医師は、ジュースクレンズの効果の一つとして掲げられる“毒素を排出するデトックス効果”という点について、次のように警鐘を鳴らしています。
「多くのジュースクレンズやジュースダイエットに共通しているのは、体内には毒素が蓄積し、特定の食品を食べたり食べなかったりすることで、それらの毒素を取り除くことができるという考え方に基づいている点です」
「ところが、そもそも“体内に毒素が蓄積する”という科学的根拠は一切ありません。ジュースは内臓の働きを促す酵素を含むので、消化を改善する可能性があるという程度です」
そのため「1日~2日ほどであれば試すこと自体は問題ないものの、それ以上の長い期間にわたって固形物を摂らないことはおすすめしない」と言います。
また、腎疾患を抱えている人は、短期間に大量のジュースを飲むのは避けるべきとのこと。というのも、一部のジュースには「シュウ酸塩」が含まれている可能性があり、これが結石等の問題を引き起こすことがあるからなのだとか。
ジュースクレンズの減量効果は?
“デトックス”以外にも、減量を目的にジュースクレンズを試そうとする人も少なくありません。ソーンバー医師は、ジュースクレンズの減量効果について次のように説明します。
「カロリーの摂取量を制限するジュースクレンズは、短期間の減量には効果があるかもしれません。ただし、カロリーの摂取を制限することは、特定の栄養素の摂取制限することでもあり、健康には良くありません。基本的には、短期間の断食と同じだと考えると良いでしょう」
体調が悪いときにジュースクレンズをしても大丈夫?
体調が優れないときには、ジュースクレンズを実践するのはやめましょう。ソーンバー医師は「回復が遅れる可能性がある」と、そのリスクを説明します。
「体調不良の時には、あなたの体は治療のためにあらゆるエネルギーを必要とします。そのため、一部の栄養素の摂取を制限するジュースクレンズには、体を治す効果はありません。もし体調が悪い時にジュースクレンズをしたら、回復に時間がかかる上、だるさや疲れなどの症状が続くでしょう」
ジュースクレンズ中は運動してもいい?
ソーンバー医師も「PRESS London」も、軽い運動について問題ないと言います。ただし、HIIT(高強度インターバルトレーニング)などの激しい運動は避けるようにしましょう。
「ジュースクレンズ中に運動をするなら、ランニングはウォーキングなどの穏やかなものに留めましょう。フラフラしたり、元気がないと感じたら、体の声に耳を傾けて直ちに中止してください」
※この翻訳は、抄訳です。
Translation:mayuko akimoto
COSMOPOLITAN UK
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