エクシング(名古屋市)は4月14日、レクリエーション、機能訓練など、約900種類のコンテンツをタブレット端末に搭載した新サービス「健康王国DX」の提供を開始した。初期費用や運用費用を抑えたサブスクモデルで、個別機能訓練加算の取得サポートも可能。代表取締役社長の水谷靖氏と技術戦略部部長の伊藤秀樹氏に話を聞いた。
PT監修メニューを提供 レポート機能で可視化も
――介護マーケットに参入した背景は。
水谷 介護マーケットに参入する前から、カラオケ機器は、高齢者施設や高齢者が集う公民館などで利用されており、おもに大勢での歌唱や、ラジオ体操などにも活用されていた。さらに、カラオケ事業で培ったノウハウを最大限に生かすことで高齢者の健康づくりと施設運営に貢献したいという想いから、2013年にトータルヘルスケア支援機器「JOYSOUND FESTA」を介護業界に向けて展開。「見る・癒す・遊ぶ・歌う」という4つのジャンルで構成された音楽療養コンテンツ「健康王国」を搭載し、発売以来、多彩なレクリエーションコンテンツで施設運営をバックアップしてきた。
――「健康王国DX」の特徴は。
水谷 『「楽しむ」を健やかに。「働くも」健やかに。』をコンセプトに誕生させたのが「健康王国DX」。テクノロジーを駆使したサービスにより利用者・介護従事者の皆様が健やかでいられるためのサポートをしたいという想いが込められている。従来は、カラオケを演奏するコマンダー、スピーカー、モニターが一体となっていたが、シリーズ初のタブレット端末の採用により、持ち運びが容易となったことで利便性が格段に向上した。大人数でのレクリエーションや鑑賞会などを実施する場合には、HDMIケーブルをモニターに接続して大画面で視聴することもできるなど、さまざまなシーンでの活用が可能。
――個別機能訓練加算の取得サポートも。
伊藤 施設にとって業務負荷が高くなりがちな個別機能訓練加算のサポートが行えるのも「健康王国DX」の特徴のひとつ。加算取得をしていない事業者様へ取得のサポートを行うとともに、すでに加算を取得している事業者様の業務効率化も実現できる。アプリでコンテンツ提供を行っていることから、介護報酬改定による個別機能訓練加算の見直し等、制度の改正に際しても、市場のニーズに対し、迅速かつフレキシブルな対応が可能となる。
――具体的なサポート内容は。
伊藤 トレーニングメニューの考案など、個別機能訓練のプログラム作成が業務負担となっているケースが散見される。「健康王国DX」では、理学療法士が監修した食事、入浴など、目的に合わせたプログラムの提供が可能で、手軽に最適な訓練が実施できる。また、新たに搭載したレポート機能で訓練結果を可視化することで、利用者のモチベーション向上、家族への報告資料として使えるほか、そのままプリントアウトすることもできるなど、事務作業の負担軽減にも繋がる。
――オプションサービスで細やかなサポートも。
伊藤 センサーを活用したリハビリ・機能訓練サービスを展開するMoff(東京都港区)と提携し、個別機能訓練の成果を見える化する「モフオプション」を提供。3Dモーション認識技術を搭載した「モフバンド」というセンサーで、開眼片脚立ちをはじめとしたプログラムを簡単に正確に測定することができ、利用者の年齢と性別に対する全国基準値との比較や、周期別秒数評価など、計測結果の評価も行える。このほか、BIを簡単に測定・管理する「モフトレBI」、認知症早期発見に活用できる「モフトレHDS - R」など、個別機能訓練加算の算定時に必須な「興味関心・生活機能チェックシート」に活用できるアプリも用意している。
――今後のサービスの広がりは。
水谷 業界の動向やニーズをしっかりとキャッチして機能追加やアプリケーションのバージョンアップにより、新たな加算サポート・LIFE連携への対応を行うなど、「健康王国DX」のサービスを進化させていきたい。また、健康王国DXのサービスイン時には、機能訓練の支援サービスを展開しているフリーケア(大阪府羽曳野市)のアプリケーションを初期搭載しており、機能訓練に関する研修動画やQ&A集、必要書類のセルフチェックなどを行うことが可能。有用なサービスを提供されている企業様と健康王国DX端末をプラットフォームとしたアライアンスによって、安定した施設運営に貢献したいと考えている。
■「健康王国DX」紹介ムービー
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