インターネットの健康情報も怪しいものが多い
テレビが発信する医療・健康情報はまだまだ玉石混淆です(写真:recep-bg/iStock)
2017年に国内の雑誌に発表された、高齢者が医療健康情報をどこから得ているかの調査を図に示しました。
(画像:『自身を守り家族を守る医療リテラシー読本』より)
これは、東京都と長野県で合計518人の60歳以上の高齢者に対して行われた調査の結果で、テレビから得る情報は、「医者や専門家」から直接得る情報よりも割合が多くなっています。
調査によっては、「かかりつけ医」「健康診断」などがテレビよりも上位にきているものもありますが、どの項目も、総じてテレビが上位にきており、特に高齢者においては、インターネットの影響はそれほど高くはありません。情報を得る先として「テレビ」、「医者や専門家」に次いで多いのは、「新聞」、「友人や家族」となっています。
また、株式会社インテージヘルスケアが全国11万人に対して行った調査によると、年齢が高くなるほど「かかりつけ医」「健康診断」などの信頼できる情報源から情報を入手する割合が高くなると報告されています。
この調査では、若い人ほど、テレビCMや家族や友人などの口コミから情報を得る割合が高い、という結果でした。高齢になるほど病院にかかり、専門家から直接情報を得る機会が多いことを反映していると思われます。
依然として、テレビは大きな影響力を持っています。文字情報だけではなく、映像や音声などを駆使して総合的に情報を伝えるのがテレビといえますが、昔と比較して正確性が求められるようになったとはいえ、医療情報に関しては、番組や局によってはまだまだ玉石混淆の情報を発信しているようです。視聴者のリテラシーが試されます。
印象に残る情報に触れたときほど冷静になり、深呼吸して、自分で調べたり、さまざまな角度から検討してみたりすることが必要です。
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