※本記事は、2021年2月25日刊行の定期誌『MarkeZine』62号に掲載したものです。
効果を生むには連続性が大切
インターパーク 取締役 COO 高井 伸氏
起業家として2009年より活動。多くのプロダクトを立ち上げ、現在手がけるBtoB向けのクラウドサービス「サスケ」の導入企業を1,500社まで拡大。ジョイン当時からARRは40倍以上を計上。現在所属するインターパーク社へは2015年に自身も出資を実行し経営参画。経営のわかるマーケターとして大手企業やベンチャー企業を中心に複数社のマーケティング顧問も務める。
前月号では戦略・戦術を見直すための観点を紹介しました。今月号では具体的な施策について触れていきます。この工程では、「計画倒れにならずにやるべきことをやる」「検証する」「改善を行う」、こうした当たり前のPDCAを、半永続的に回していくことが大事です。その連続性によって効果が出てくるというイメージを持つといいでしょう。はじめに確認したいことは、BtoBマーケティングを構成する以下3つの要素について、PDCAが回っているかどうかです。それでは、ポイントを説明していきましょう。
BtoBマーケティングの構成要素
- ・集客する(リードジェネレーション)
- ・育成する(リードナーチャリング)
- ・管理する(リードマネジメント)
広告費をかけた集客〜予算を正しく投下しよう
集客は、広告費を使うパターンと、広告費を使わないパターンの2つのチャネルを持っておくとよいでしょう。言い換えると、お金をかけて集客する、もしくはコミュニケーションに工数をかけて集客するというイメージです。
広告費を使うパターンの王道はリスティング広告です。この施策で成果が出ない理由として、実は「投下予算が足りない」というケースが多くあります。広告予算はどの業種、業態であっても、基本的には月100万円程度は投下したいところです。これには理由があって、キーワードに対してのシェア率がある程度とれていないと、施策の○×判定までに無駄な時間がかかってしまうのです。たとえば、対象ワードの表示シェア率が100%に近い数字であれば、残る要素としては、広告文章が響いていないのか、クリエイティブの見せ方が悪いのか、このあたりに原因が絞られてきます。改善の余地があれば、もっと効果が上がるように改善を繰り返していけばいいですし、やりようがなければ別の施策も考えられるので、“行くのか退くのか”を早い段階で判断できます。
これはリスティング広告以外にも言えることですが、マーケティング施策は予算の大小に関わらず、短期間で結果が出ないと検証が不十分なまま打ち切られるケースがとても多いのです。良かった場合も悪かった場合も、原因をはっきりさせてから次のステップに進むことが大切です。
からの記事と詳細 ( 2021年版BtoBマーケティングの「健康診断」―施策編― - MarkeZine )
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