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Wednesday, December 16, 2020

【特集】「自らの健康を見つめ直そう」中学生向け特別講座…東洋英和 - 読売新聞

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 東洋英和女学院中学部・高等部(東京都港区)は12月7日、コロナ禍以後の新しい生活様式について考えてもらおうと、中学1~3年を対象に「健康について考える特別講座」を開催した。都内のフィットネスジム経営会社から招いた2人の講師が、食事や睡眠などの注意点や生活習慣づくりについて具体的なアドバイスをした。

 この特別講座の講師を務めたのは「ウェルネスフロンティア」(東京都墨田区)の小林浩平さんと綿引香菜さん。「ウェルネスフロンティア」は、同校体育科の川口史高教諭の依頼を受けて1年前から、高等部でエクササイズバンドを利用したレッスンやボクシングエクササイズ、ヨガなどの指導を行っている。専門のトレーナーによるプログラムは生徒たちに好評で、今回は初めて中学部での特別講座を開くこととなった。

 この講座を企画した川口教諭は、「このコロナ禍で今までのように気楽に外出できる機会は減り、事態が収束してもこの傾向は続くかもしれません。新しい生活様式となっても、東洋英和の生徒が、自らの食事や健康の習慣から自己管理を考えられるように、そのきっかけになればと企画しました」と、開催目的を説明する。

 この日、特別講座の会場となった大講堂には、中3生だけが集合し、中1、2生は各教室でモニターに見入った。

 最初に小林さんが「健康って何だろう」と問いかけると、中3生たちは隣同士で話し合いを始め、「病気じゃないこと」「寝ること」「食べること」「笑うこと」「ハッピーなこと」などいろいろな発言が飛び交った。

 小林さんは生徒たちの発言を聞いたあと、「みんなの意見のどれもが正解。ただ気を付けてほしいのは、もちろん健康でいるのは大事ですが、健康でいなきゃと無理をしてしまうのもダメだということです。みなさんが自分で健康になりたいと考え、正しい知識を得て、正しく実践するのが大切です」と語りかけた。

 「健康にとって重要な要素は、運動と食事と休息。そのうち休息にあたる睡眠時間ですが、みなさんどれくらい寝ていますか」。小林さんは重ねて生徒たちに問いかける。「5時間!」「6時間!」と声が上がる。それを受けて小林さんが「日本人の睡眠時間は世界で最も短い平均7時間22分。本来なら8時間くらいの睡眠が理想なんですよ」と紹介すると、生徒から驚きの声が上がり、すぐに表情が引き締まった。それぞれが少なからず自分の生活習慣について考え直している様子だった。

 続いて、管理栄養士の資格を持つ綿引さんの栄養講座がスタート。「成長期の女子は摂取カロリーよりも消費カロリーが上回り気味で、成長に必要な栄養素が不足気味です。バランス良く3食を取って、毎日必要な5大栄養素を補いましょう」と語りかけると、生徒たちは静かにうなずく。「学校のあと、部活や塾で夕食までに時間が空いてしまう人はいますか」と質問すると、多くの生徒が手を挙げた。綿引さんは、そんな生徒たちに「補食」を取って食事のリズムを作ることを勧め、普段の自分の食生活をしっかり見直して、適切なタイミングとバランスで食事をする習慣が健康にとって必要であることをアドバイスした。

 約2時間の講座のあと、中学3年生の菅原清世(さよ)さんは、「バスケ部は忙しくて、しっかり睡眠が取れず、それで授業に集中できていないのに気が付きました。朝7時半からは朝練もあるので、朝ご飯を抜いて、肌荒れになってしまうこともありました。今日の講義を聞いて、ゆっくりと休息する時間の大切さや規則正しく食事をすることの必要性を感じました。勉強と部活の両立を考えて、さっそく実践してみたいと思います」と話した。

 講座を終えた小林さん、綿引さんは口をそろえ、「東洋英和の生徒さんは健康について、既に自分で調べて相当な知識を持っているように感じました。SNSなどでは健康に関する間違った情報も多いので、この講座をきっかけに正しい知識を得ることの大切さに気付いてほしいです」と話した。

 コロナ禍の影響で、生徒たちを取り巻く生活環境も大きく変わった。それに適応する新しい生活様式を考えるうえで、この講座が、自身の生活習慣や健康を見つめ直すきっかけになったのは間違いないだろう。

 (文・写真:藤井賢)

 東洋英和女学院中学部・高等部について、さらに詳しく知りたい方はこちら

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