楽天モバイルは4月19日、「700メガヘルツ(MHz)帯」の周波数割り当てを総務省に希望していたことを明らかにした。具体的には715~718MHzと770~773MHz、二つの周波数帯を上り下りそれぞれの通信に使用する計画だ。
総務省はこの周波数帯の使用意向を携帯電話事業者などに事前確認しており、ドコモ、KDDI、ソフトバンクなどは使用について積極的な意思を示していない。事実上、楽天モバイル用に“捻出”したような周波数帯であるため、獲得できる可能性が高まったと言える。
プラチナバンドとは?
700~900MHz帯は「プラチナバンド」と呼ばれている。いわば「回り込みやすい電波」で、幅広いエリアをカバーできるだけでなく、ビルなどの中にも浸透しやすい。
ドコモ、KDDI、ソフトバンクの既存3社はこの700~900MHz帯をすでに使用しているが、新規参入したばかりの楽天モバイルはこれに近い周波数帯を割り当てられていなかった。通信可能エリアで見劣りする楽天モバイルが獲得できれば、同社のネットワークを広げる武器になりそうだ。
ただし700MHz帯のうち、楽天モバイルが手を挙げた周波数帯は「狭帯域」とも呼ばれる。他社のプラチナバンドが5MHz幅単位で複数割り当てられているのに対し、楽天モバイルが希望した周波数帯は3MHz幅だ。帯域が狭いと、そのぶんカバーできる利用者の数が少なくなる上、通信速度も出づらくなる。
もっとも楽天モバイルは新規参入から間もないこともあり、契約者数は既存3社より1ケタ少ない500万前後だ。そのため、今のところ狭帯域でも通信エリア対策には十分との見方が強い。
ドコモの「妙案」
もともと楽天モバイルは、他社からプラチナバンドの一部を譲り受けようとしていた。2022年10月の電波法改正で制度的にも道が開けたからだ。だが…
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