楽天グループがモバイル事業で苦戦している。昨年末から今年にかけて、グループの従業員に対し、携帯電話の契約獲得の「実質のノルマ」が課されたようだ。携帯電話の基地局整備の負担などで、4期連続の赤字となった楽天。三木谷浩史会長兼社長は「今年のテーマはモバイル、モバイル、モバイル、モバイル」と、繰り返す。
同社のウェブサイト内に「特別なお客様へのご案内」というページがあった。
「Rakuten UN―LIMIT Ⅶ 紹介プログラム」のページだ。紹介プログラムの期間は昨年11月8日から今年2月14日まで。「特別なお客様」は、楽天グループ従業員である「紹介者」から受け取った「紹介コード」を入力し、携帯の契約に進んでいく仕組みになっている。
紹介コードは従業員一人ひとりに割り振られた英数字だ。そして、紹介プログラムとは楽天モバイルの携帯電話の契約を獲得する営業活動を意味する。
ある楽天社員は次のように打ち明ける。
従業員には複数回線の契約獲得を目標として課され、自身の紹介コードが書かれたリーフレットを会社から支給された。「会社は『紹介プログラムの結果が人事評価に影響することはない』と説明していたが、チームの評価には影響すると聞いた。実質のノルマだ」という。
この社員によると、社内では契約を取れていない部下に上司がヒアリングを重ねたり、上司が知人を部下に紹介したりして目標達成をめざす状況も起きている。中には「友人関係も悪くなるし、友人を失うかもしれない」などと困惑する従業員もいたという。
複数の楽天関係者は、外国人の従業員は2回線、日本人の従業員は4~5回線の契約が求められたと証言する。
朝日新聞は楽天に対し、紹介プログラムは全従業員が対象でそれはノルマなのか、契約の獲得数はチームの評価に影響するのかなどの質問をしたが、楽天モバイル広報は「従業員向けに紹介プログラムを実施しているが、このプログラムに参加した従業員の人事評価に契約獲得の有無が影響することはない」と回答した。
楽天特有の苦しい事情とは
こうした「ノルマ」が生まれる背景には、モバイル事業が思うように軌道に乗らない楽天の苦しい事情がある。
まずは基地局整備などへの巨…
からの記事と詳細 ( 楽天社員に割り振られた紹介コード 携帯契約の獲得「実質ノルマだ」:朝日新聞デジタル - 朝日新聞デジタル )
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