関根慎一 鈴木彩子
米軍基地や工場周辺など各地で検出が続く有機フッ素化合物(総称PFAS(ピーファス))について、国が対策強化に乗り出す。水質管理の基準強化を検討し、食品の健康影響評価を始める。どのぐらいで健康に影響があるかまだ明らかではないが、各国で基準を強化する動きがあり、海外の動向も参考に対応を進めていく方針だ。
PFASは、水や油をはじく性質があり、フライパンなどのコーティングから泡消火剤まで、さまざまな用途で使われてきた。しかし、20年ほど前から米国で発がん性の疑いが指摘されるなど海外で規制が厳しくなった。世界中で広く使われたため、今でも地下水や土壌などに残っている。自然界では分解されにくく「永遠の化学物質」と呼ばれる。
国内では代表的物質のPFOS(ピーフォス)とPFOA(ピーフォア)について、国が2021年までに製造や使用を原則禁止した。20年に毎日2リットルの水を飲んでも健康に影響が生じないレベルとして、水質管理の暫定目標値(PFOSとPFOA合計で1リットルあたり50ナノグラム、ナノは10億分の1)を定めた。現時点では有害性に関する科学的な知見が不十分なため、法的拘束力を伴う規制のもととなる環境基準値ではない。「知見の集積に努めるべき物質」との位置づけだ。
各地で目標超え検出、米軍の対応も焦点
1月に始まった環境省と厚生…
からの記事と詳細 ( 基地や工場周辺で検出続くPFAS、国が対策強化へ 健康影響を評価:朝日新聞デジタル - 朝日新聞デジタル )
https://ift.tt/jiaAfxB
No comments:
Post a Comment