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Wednesday, January 26, 2022

全国に先駆けたモバイル戦略 コミュニティバス「おーバス」の挑戦 栃木県小山市 - 産経ニュース

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モバイル定期券「noroca」の画面。LINE公式アカウントを使って簡単にスマホで決済できる(石川忠彦撮影)
モバイル定期券「noroca」の画面。LINE公式アカウントを使って簡単にスマホで決済できる(石川忠彦撮影)

栃木県小山市のコミュニティバス「おーバス」のデジタル活用による運営効率化が進んでいる。全線共通定期券「noroca(ノロカ)」を電子化したモバイル定期券サービス「スマホde noroca」の運用が昨年10月にスタート。無料通信アプリ「LINE(ライン)」を活用し、定期券の購入から乗車利用までスマートフォンで完結する全国初の取り組みだ。収支率の低さに悩むコミュニティバスの経営効率化につながる事例となるか注目される。

設備投資抑え順調に

モバイル定期券購入は、おーバスのLINE公式アカウントから友だち登録しクレジット決済(1回払い)で行う。利用者は降車時に乗務員にスマホの定期券画面を見せるだけ。偽造防止などのため購入者名、使用期限の日付や秒単位での時刻も表示される。見やすいボタン配置で年配者でも使いやすく配慮した。

もともとおーバスの定期券は大幅な割引率が売り。普通に乗車した場合の片道料金は、中学生以上65歳未満が片道200円、小学生と65歳以上・障害者は100円だが、定期券にすると全14路線が乗り放題の上、最大8割引き。1年通学定期(中学・高校・大学など)なら1日当たり70円で乗り放題で、通勤の1年定期なら月6日乗れば元が取れる計算だ。

システムは行政サービス向上などを支援するLINE(東京都新宿区)の「スマートシティ推進パートナープログラム」を導入する市が、同じく同社と提携する旅行大手、東武トップツアーズ(東京都墨田区)と共同開発した。「IC定期券などと違い、設備など初期投資が抑えられる」(市担当者)のが強みだ。

滑り出しは順調だ。昨年12月末現在でおーバスの定期券保有者448人のうち113人(うち学生34人)がモバイル定期券利用者。担当者は「新生活が始まる年度末には、モバイル定期券利用者がかなり増えるはず」とさらなる利用拡大に期待する。ラインの「お友達登録」も1月20日現在で936人と市民の関心の高さがうかがえる。

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