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Thursday, December 2, 2021

健康な人がヨーグルトを食べたらもっと健康に? 腸内細菌の複雑さ - 朝日新聞デジタル

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 朝食は何が好きですか? 出勤前は忙しくてパンとコーヒーで済ませる方も多いと思います。

 筆者は冬にはお茶漬け、夏にはコーンフレークです。妻は納豆とヨーグルトをよく食べています。変わった組み合わせだと思って、何か理由でもあるのか聞いてみたことがありますが、単に好きなのだそうです。

 ヨーグルトには健康食のイメージもあります。ヨーグルトを作る細菌は、体にいい微生物という意味で「プロバイオティクス」とも呼ばれます。

 この連載は、医学知識を横目で見つつ、ちょっと不健康な生活を応援します。ちょっと不健康というのは、たとえばヨーグルトに思ったほどの健康効果がなかったとしても、おいしいなら食べればいいということです。

 結論から言うと、プロバイオティクスについてはかなり研究がなされているものの、持病のない人がヨーグルトを食べることで、さらに健康になるかどうかははっきりしません。

 腸の中には無数の細菌がすんでいます。いろいろな種類の細菌がひしめきあう様子をお花畑(フローラ)にたとえて「腸内フローラ」という言葉があるほどです。

 腸内の細菌はふつうは無害なのですが、その中でもクロストリディオイデス・ディフィシルという細菌は、何かのきっかけで異常に増殖し、長引く下痢などを引き起こすこともあります。

 こうした病気の予防や治療として、腸内にいそうな細菌を(まさにプロバイオティクスを)飲んで補充し、細菌のバランスを整えようとする考えが古くからあります。実際に、臨床試験の結果としてプロバイオティクスを有効とする報告があります(*1)。

 こうした考えに基づいて作られた薬、すなわち細菌そのものである薬が、いまも病院やドラッグストアで流通しています。

 その代表とも言える宮入菌は1940年から医薬品として使われています。

 70年前後には、従来抗菌薬と一緒に飲むと死ぬと考えられていた細菌の薬を改良し、薬剤耐性菌を薬としたものも開発されました。これもいまも使われている薬です。

 薬になるくらいなら効くはずだと思いますか?

 確かに薬としての用途につい…

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