コロナ禍を契機に増加した在宅勤務者からの需要を狙って、飲食店のサポート事業を主力としてきた「バズソル」(目黒区)が冷凍で長期保存が可能な弁当を作り、11月から企業向けに本格販売を始めた。
◆高齢化社会に「食の健康志向広がる」
同社は2016年2月に設立されたばかりのベンチャー企業。居酒屋を運営していた飯村優詞郎社長(29)が中学・高校の同級生らと創業した。飲食店へのメニュー提案や営業支援を主体としてきた。
弁当事業に参入したのは、コロナ禍前の18年に都内にある脳梗塞患者向けのリハビリセンターから、調理を含めたカフェ運営を委託されたことがきっかけ。健康に配慮したメニューがセンターの利用者から好評で、飯村さんは「高齢化社会が進む中で、食の健康志向はどんどん広がるのではないか」と考えた。
◆レンジで加熱後も味落ちないように
その着想はコロナ禍で具体化した。取引先だった飲食店の経営が苦しくなったことで、支援事業の需要が小さくなり、自らも新たな事業の開拓を迫られたからだ。一方で、在宅勤務の人が増えたことで「おいしく健康でかつ手軽に食べられる弁当が売れる」と確信。
医師の助言を受けたほか、電子レンジの加熱後もなるべく味が落ちないよう、各食材に最適な水分量を発見するため、試作は100回以上に上った。今年7月から製造工場を足立区内で稼働させ、8月に一部企業へ販売を始めた。
メニューはショウガ焼きやブリの照り焼きなど、5食で価格は3900円(別途送料)。「健康寿命が延びるような事業にしたい」と意気込む。(桐山純平)
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