
トッピングを主軸に据え、最低利用料金を0円に設定したpovo 2.0
オンライン専用の料金プランとしてスタートしたpovoだが、もともとKDDIは、デジタルネイティブ向けのMVNOとして新たなサービスを始める予定だった。シンガポールに拠点を置くCircles Asiaと協業し、KDDI Digital Lifeを設立したのも、そのためだ。アプリで簡単にデータ容量を追加できたり、オンラインとの相性がいいeSIMを主軸にしたりといった特徴を持ち、既存のサービスとは一線を画したMVNOに仕上げることがうたわれていた。 一方で、2020年12月にはドコモがオンライン専用プランのahamoを発表。総務省が20GBでの料金値下げを要望していたこともあり、ふたを開けてみると、povoも他社と同じ“諸外国より安い20GBプラン”を実現するための料金プランになっていた。トッピングで24時間定額のようなワンショットのオプションを追加することができるのは他社との違いだが、ユーザー自身で最適な料金を組み立てるカスタマイズの幅が狭くなっていたのも事実だ。 これに対し、povo 2.0は当初掲げていたコンセプトに、より忠実になった印象を受ける。大手キャリアの打ち出す料金として非常に珍しいのが、月額料金を0円に設定していることだ。もちろん、0円のままでは128kbpsでしか通信できず、あくまでほぼ使わない場合に限定されるが、使いたい分だけをトッピングで付け足していくという仕組みは海外キャリアのプリペイドプランのようで面白い。複数のキャリアのプロファイルをインストールしておける、eSIMとも相性がいいサービスといえる。 トッピングのデータ容量はそれぞれ1GB、3GB、20GB、60GB、150GB。料金は390円(税込み、以下同)、990円、2700円、6490円、1万2980円で、20GB一択だったpovo 1.0から選択肢が一気に広がった格好だ。これらのデータ容量は月額料金ではなく、有効期限が設定されている点もプリペイド的だ。1GBは7日間、3GBと20GBは30日間、60GBは90日間、150GBは180日間と、データ容量が多いトッピングほど長期に渡って利用できる。急な出張でデータ容量が足りなくなったときに足したり、まとめてデータ容量を購入しておいて安く済ませたりといった組み立てを自由にできるのがこのトッピングのメリットだ。 povo 1.0で好評だった24時間のデータ使い放題も、330円で残っている。金額はやや高くなったが、24時間限定でデータ容量を気にせず使えるようになるため、特定の日にデータ通信が集中しそうな場合に活躍する。一方で、月額料金制をやめたため、有効期限が切れた場合は、トッピングを再度購入する必要がある。KDDIによると自動更新はなく、ユーザーの意思でトッピングをつける必要がある。ここを面倒と捉えるか、自由と捉えるかは価値観次第だが、少なくとも今までの携帯電話の料金とは“別物”に仕上がっていることは間違いない。 これらに加えて、新たに「コンテンツトッピング」も用意。スポーツ番組に定評のある「DAZN」の使い放題パックは7日間760円、動画サービスの「smash.」は24時間220円で提供される。いずれのサービスもサブスクリプションサービスとして月額料金で提供されているが、povo 2.0のトッピングに合わせて、短期間だけ使えるようになる。毎月見るわけではないため、月額料金を払うのをためらっていたユーザーにとってはうれしいトッピングと言えそうだ。
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