ソフトバンクのサブブランド「ワイモバイル」が、新料金プランを2月18日に始める。新しいプランは昨年12月に発表していたが、最大のライバルUQモバイルの値下げに対抗して、いわゆる“セット割”の割引を増額する見直しを2月1日に発表し、勝負に出る。
ワイモバイルの新料金プランは「シンプルプラン」。月額料金は、3ギガバイト(GB)が1980円、15GBが2980円、25GBが3780円だ。UQモバイルの3GBは1480円で、ワイモバイルの方が500円高いが、家族契約の2回線目もしくは光回線とセットにすると、1080円の割引を受けることができ、料金は900円になる。UQモバイルより逆に580円安い。
UQモバイルの値下げを見て再検討
この割引は15GB、25GBプランにも適用されるため、当てはまる人は15GBが1900円、25GBが2700円となり、このデータ容量としてはかなり安い価格となる。昨年12月時点では割引額は500円だったが、今回さらに580円上積みした形だ。
割引を加味するという条件付きながら、ワイモバイルは格安スマホを含めても最安水準の料金になる。さらに、メインブランドのソフトバンクに限定していた5Gを、2月18日の料金改定に合わせ、ワイモバイルにも開放。5Gスマホが使えるようになり、iPhone 12、iPhone 12ミニも発売する。
さらなる値下げよりも割引に重きを置いた理由について、ソフトバンクの宮内謙社長は「ソフトバンクの固定通信者は800万回線を超え、ワイモバイルのユーザーは6割程度が家族契約のため」と語る。対象となる利用者が多く、UQモバイルの料金プランに対抗できるというのが宮内氏の見方だ。セット割引には解約率を低下させる効果が高く、流出を抑える狙いもある。
ワイモバイルの従来プランの「スマホベーシックプラン」は、3GBが2680円、10GBが3680円、20GBが4680円。これは1回10分までの音声通話定額をセットにしていたが、シンプルプランでは、音声通話定額を700円のオプションにして700~900円値下げ。10GB、20GBのプランはデータ容量も増量した。
ただその後、KDDIが2021年1月にオンライン専用料金プランのpovo(ポヴォ)や、UQモバイルの大幅値下げを発表。なかでも、UQモバイルが最安の3GBプランを1480円としたことはワイモバイルにとって衝撃で、今回の割引の増額となった。
利用者の半分程度は3GBで足りる
大手携帯電話事業者3社が3月に導入する、20GBのahamo(アハモ)やポヴォ、ソフトバンク・オン・ラインがいま注目を集めているが、これらはメールが使えなかったり、サポートがネットだけになったりと制約も多い。その点、ワイモバイルとUQモバイルは店舗でサービスを受けられ、自社のメールも使える。
総務省によると、利用者の半数程度は月間のデータ使用量が2GB以下だという。これくらいのデータ量しか使わないのであれば、ワイモバイルやUQモバイルの3GBプランで十分で、しかも料金は今回さらに下がった。大手3社が出した20GBプランのような目新しさはないが、実際には、この2ブランドが出した料金プランが契約者を増やす力になりそうだ。
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