新年度予算案について説明する練馬区の前川燿男区長＝区役所で
区が保有する医療、介護などのデータから、糖尿病や、加齢によって心身が衰えて虚弱状態になった「フレイル」と呼ばれるリスクを抱える高齢者を抽出し、支援する「高齢者みんな健康プロジェクト」を実施する。
利用するデータは健康診断や病院の受診結果などで、当面は七十五歳以上の人を抽出。管理栄養士や歯科衛生士などの資格を持つ非常勤職員四人を高齢者保健指導専門員として配置し、対象者を個別に訪問する。また、市民団体などによる栄養講座やスポーツクラブと連携した介護予防教室などへつなげ、病気の予防をはかる。
区によると、昨年一月一日時点で七十五歳以上の高齢者は区内に八万七千三百四十五人。区は二百五十〜三百人に訪問することを目標とし、二千百八十万円を計上した。
前川燿男（あきお）区長は「予算案の目玉事業であり、多様な健康課題を抱えている高齢者一人一人に応じた支援を提供していきたい」と話した。
新型コロナウイルス対策は、ＰＣＲ検査を実施した診療所への補助に千九百八十六万円を計上。区内では、都内最多の百三十カ所超の診療所でＰＣＲ検査をしている。 （西川正志）
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