砂糖の摂りすぎは、もっともわかりやすい食生活の過ちと言えるかもしれない。体はシュガーラッシュ(糖分による興奮状態)の影響をたちまち感知して、結局はその後、急降下してしまうことが多い。だが体は徐々に、摂取する大量の糖分に慣れてしまう。
糖分は、甘いとは認識していない日常の食品の中にもこっそりと添加されている。そして、砂糖がたっぷり添加されている食品は栄養成分に欠けていることが多いため、甘いものを食べることは次第にコントロールの効かない体重増につながってしまうのだ。
気付かないうちに、毎食(お腹がいっぱいでも!)糖分たっぷりのスイーツに無意識に手を伸ばしていると、スイーツ愛は不健康な糖分摂取癖と余分な体重に変わってしまう。
Good Housekeeping Instituteの公認栄養士ステファニ・サッソスは、過剰な糖分摂取は血糖値を急激に高め、その後急激に降下させると説明する。午後になると急に極度の疲労感を覚えたり、極端な気分の変動を感じたりするのはそのためだ。だが、長期的に見ると、砂糖の過剰摂取は心臓疾患や2型糖尿病、食事による慢性的な炎症、極度の疲労をはじめとする身体的疾患のリスクに大きな影響を及ぼす。
「体が大量の砂糖に慣れていく過程で体にさまざまな波及効果があるのです」と、毎日オフィスでドーナツを食べたり、砂糖をたっぷり入れたコーヒーを飲んだりする習慣を例に挙げる。「時間が経つにつれて、あるいはこの食べ物が無性に食べたくなるよう自分の体を訓練したのか、解明するのが難しくなってしまいます」
食生活から砂糖を一切カットしてしまうのが最善策だと思うかもしれないが、長年にわたって不健康な砂糖習慣を続けてきた人の場合は、それは効果がないとサッソスは言う。
単純に砂糖をカットしたり、その代償となる行動(たとえば、デザートを3皿食べたからその分走ってカロリーを消費するというような)をとったりすることは、余計不健康な食パターンにつながってしまう。デトックスと呼ぶにせよ、リセットと考えるにせよ、長期的にライフスタイルを変えることが悪習慣を正す確実な方法だと彼女は言う。
シュガーデトックスは砂糖の摂取量を、アメリカ人の1日あたりの平均摂取量から脱して、ほどほどまで減らす役に立つかもしれない。
アメリカ心臓協会は、女性の1日あたりの砂糖摂取量を25g(大さじ6杯)以下に、男性の場合は36g(大さじ9杯)以下にするよう勧めているとサッソスは言うが、協会によるとアメリカ人の平均摂取量は77gにものぼる。砂糖が加えられたものを直ちに一切カットすることを続けるのは難しいだろうとサッソスは指摘する。
まずは市販品をもっと健康にいい食品に変えることを目標にして、徐々に糖分摂取を減らすようにしていくことが必要だ。
以下、短期的に体のシステムを効果的にリセットするベストな方法と、長期的に変化が必要な人が砂糖摂取習慣を止めるための維持可能な方法を探ってみた。
シュガーデトックスを始める
まず毎日のルーティンを変更することによって、際限ない甘いもの好きのルーツを探り当てる。体は即座に反応するかもしれない(午後のシュガークラッシュよ、さようなら!)。
「砂糖をつなぎとめておく食品を優先的に食べて、血中に素早く(これがクラッシュの原因)放出されないようにすることです」とサッソスは説明する。「タンパク質と繊維質はシュガーラッシュとクラッシュを避ける役に立ちます。特に砂糖を摂りすぎてしまったとわかっている時は、この2つをルーティンに取り入れると血糖値を安定させることができます」
他に毎日の習慣を今すぐ変える方法は次の通り:
- タンパク質と繊維質を優先的に食べる:その日の早い時間に糖分を摂りすぎてしまった時は特に重要。タンパク質と繊維質を炭水化物と組み合わせることによって、血糖値を安定させ、忌まわしいクラッシュを避けるのを助ける。天然の繊維質とタンパク質が豊富なスナックや食事を必ず選ぶようにしよう。たとえば、固めのゆで卵か、小さなオムレツ、ナッツをひと掴み、りんごとピーナツバターや、生野菜とフムスなど。
- 微量栄養素を必ず摂る:砂糖を摂りすぎてしまったら、次の食事は肝臓にメリットのあるものを食べて相殺しよう。たとえば、さまざまな微量栄養素を含む葉物野菜などだ。「肝臓の自然なデトックスを助ける食品を食べましょう。その方が、今食べたドーナツをワークアウトで汗を流して相殺するような長い目で見たら有害な方法よりずっと健康的です」
- 常に水分を補給する:常に水や甘くない飲み物を補給することはとても大事。水分や体液が不足すると、肝臓が過剰な糖分を処理するのがより難しくなる。1リットルの水を飲んで砂糖を体内から流し出すことはできないが、即効的効果を望むのであれば、ショウガ湯などの温かい飲み物は消化を早める役に立つとサッソスは言う。ただし、長期的に効果のある解決策にはならないので注意。
7日間のベストデトックスプラン
砂糖をもっと極端にカットして、生活を改善したい? 特にこれまで砂糖をターゲットにしたダイエットを一度もやったことがない人がそれを始めるのにいい方法は、7日間のダイエットプログラムだ。『Sugar Shock』を書いた専門家たちが、砂糖を一気にカットしてしまわないで済む1日ごとのガイドを作った。
悪い癖に注目し、キッチンでいつも手が伸びてしまう食品を検証。それぞれの日ごとに、飲み物、朝食、昼食、夕食に含まれる砂糖を減らすことにフォーカスし、より良いスナックのアイデアも紹介している。
この本通りに実践するかどうかはともかく、現在の食生活の定番になっている下記の食品について見直してみよう。
- アルコール:適量を飲んでいるか? 割りものには何を使っている?
- コーヒーとお茶:そして、そのほかのフレーバー入りや炭酸入りのドリンク
- 穀物と炭水化物:大量生産で加工されたパンを、もっと栄養価の高いものに代えられるか?
- ドレッシングとソース:お気に入りのソースにはどのくらいの量の砂糖が潜んでいるか?
- フルーツ:バナナやイチゴ、リンゴなど自然な甘さを楽しんでいるか?
7日間プランは米国糖尿病協会が推奨する1日当たりの砂糖摂取量に近づける食生活を提案し、また砂糖を摂りすぎてしまった時(あり得る!)、より良い選択をする役にも立つ。元気が出て、気分も良くなったと感じたら、将来長期間にわたって食生活を考えるようになるかもしれない。『Sugar Shock』には21日間のメニューと買い物リストもある。ターゲットを絞ったレシピと食事プラン、買い物リストで、生涯にわたって良い食習慣を育てていく役に立つ。
デトックスを延長したくなるかもしれない理由
より長期にわたってデトックス、あるいは低糖、無糖ダイエット(まずは医療専門家に相談した上で)を続けることは、単に砂糖をターゲットにすること以上に、健康を増進させる役に立つかもしれない。たとえば不規則な睡眠環境など、疲労の原因となるライフスタイルを改善したり、医師にホルモンレベルをチェックしてもらったりする必要があると気付くかもしれない。
毎日の食事の再構築を1週間以上続けると、自分のダラダラした行動は単に砂糖のせいだけではないかもしれないことに気付くかもしれない。より長期にわたって食生活を変更したおかげで、夜、十分な睡眠をとることを優先したり、毎日きちんと水分を摂ったりすることに注意するようにもなるとサッソスは言う。
「十分な睡眠を取ることと水を飲むことは忘れられがちです。誰もこれをルーティンで優先させませんが、自分の体の全体的な健康のために、そして砂糖への欲求を抑えるためにできる、最もシンプルなことなのです」
Translation: Mitsuko Kanno From Good Housekeeping
※この記事は、海外のサイトで掲載されたものの翻訳版です。データや研究結果はすべてオリジナル記事によるものです。
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からの記事と詳細 ( 健康的に糖分をカット! シュガーデトックスの取り入れ方を管理栄養士が説明 - ハーパーズ バザー・オンライン )
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