こんにちは! 好奇心も食欲も旺盛な50代主婦、ハルメク子です。 先日、実家の母と電話で話していたときに「最近は外出、外食もままならないし、食事や料理がおっくうで簡単に済ませてしまう」と、漏らしていました。 栄養不足は体調を崩すきっかけにもなるというし、気になっていろいろと調べていたときに「MNA-SF(簡易栄養状態評価表)」というものがあることを知りました。高齢者の栄養状態がわかるアンケートらしいけれど、どんな内容なのかしら? 早速調べてみました!
年を取ると低栄養になりやすい理由
健康を維持するために必要な栄養を摂れず、体重が減ってきたりしている状態を「低栄養」と呼びますが、誰でも65歳を越えると、さまざまな原因から低栄養になりやすいそうです。 ワタシの母のように食べること自体に興味が薄れてしまうケースや、胃腸機能の老化、そしゃく力の低下など、心身の衰えや変化によって起きる低栄養は、免疫力を低下させる原因となり、感染症にかかりやすくなったり、病気が治りにくくなったりするそうです。 エネルギーや栄養が不足した状態が続くと、歩くために必要な筋肉や、皮と骨の間でクッションの役割をしている脂肪が減少してしまいます。筋肉や脂肪が減ると、立つことや歩くことに必要な運動能力も低下してしまいます。その結果、転倒や寝たきり、床ずれなどのリスクが高まります。 また、ビタミンなどの必須栄養素が不足することで免疫力が落ち、風邪や肺炎にかかる危険性もあります。 このように、心身の活力が低下して介護リスクが高まった状態を「フレイル(虚弱)」と呼びます。高齢者の栄養状態を確認してフレイルになるのを防ぐため、MNA-SFが作られました。
MNA-SF(簡易栄養状態評価表)とは
ネスレ栄養研究所のMNA-SF(簡易栄養状態評価表)が、身長・体重をはじめ、食事状態や高齢者特有の身体機能について質問したものです。 1989年の国際老年医学会会議での低栄養の高齢者が多いのに、有用な栄養アセスメントツールが無いという議論をきっかけに開発が進められ、日本では2010年より本格導入が開始されました。高齢者の栄養状態アセスメントに特化した唯一のツールとして、世界中の医療現場で使用され、普及しています。 MNA-SFの質問内容は以下の6項目です。 食事量 体重増減 日常の動作 ストレスの有無 精神的な問題、認知症の有無 BMI(身長と体重から計算する指数) 6項目の点数を足して評価します。 12-14 ポイント 栄養状態良好 8-11 ポイント 低栄養のおそれあり 0-7 ポイント 低栄養 質問から得られるポイントを計算して、より高い方が栄養状態良好とみなされます。簡易的ではありますが、高齢者の栄養状態や生活の質を知ることができるので、本人や家族が日常的に使えるのがポイントです。 誰でも自宅で簡単に、自分自身や家族が栄養状態のチェックができる、「MNAプラス」というスマートフォンのアプリもあるんですって。過去のチェックした結果を見返したり、さまざまなアドバイスを受けることもできるなんて便利。次に実家に行くまでにアプリを入れておこうと思います。 離れて住んでいると、親がきちんと食事をしているのか気になってしまいますが、栄養状態を知ることで、これから何をするべきか対策を考えるよいきっかけなりそうです。元気で長生きしてもらうためにも、できることから始めていきたいですね。 【監修】 吉田 貞夫先生 医療法人ちゅうざん会 ちゅうざん病院 副院長/金城大学 客員教授/医師・医学博士
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