楽天モバイルは、シンガポールに新会社の「Rakuten Mobile Singapore Pte. Ltd.(RMSG社)」を設立した。
楽天が目指す携帯電話ネットワークのプラットフォーム「Rakuten Communications Platform(RCP)」事業における国際的な拠点であると同時に、RCPの開発センターや販売・マーケティングを手掛ける。
また、アメリカ国内のRCPの販売・マーケティング拠点として、カリフォルニア州に子会社を設立する。
RMSG社は今後、モバイルネットワークを提供するコンテナプラットフォーム「RCP」をグローバルで展開するための拠点になるという。「RCP」グローバル事業展開の担当として、ラビー・ダブーシ氏がグローバルセールス・マーケティング統括として参画する。
アメリカ国内に設立予定の子会社では、楽天モバイルの米国ゼネラルマネージャーであるアジータ・アルバニ氏が、同子会社においてプロジェクトを担当するという。
完全仮想化ネットワークの世界展開
楽天モバイルのネットワークは世界初の完全仮想化ネットワークで運用している。専用機を減らし汎用機を多く利用してネットワークの安定性やコストダウンを図ることができるという。
楽天モバイルでは、同ネットワークをパッケージにし「Rakuten Communications Platform(RCP)」として、世界の通信事業者に販売しようとしている。現在日本で構築しているネットワークをテストケースにし、グローバル展開していく計画だ。
楽天モバイルはNECと、6月3日にコンテナ技術を導入したStand Alone方式5Gコアネットワークの共同開発を行うと発表。ネットワークの基幹部分をソフトとハード双方で開発が進んでいることをアピールしていた。
今回のシンガポールの子会社については、このネットワークを世界で展開するための研究拠点および販売・マーケティングの拠点として設立した格好だ。これまでは、専用の機器でしかモバイルネットワークの構築ができず、世界で取り扱うメーカーも数社しか存在しない。汎用機材でネットワークを構築できる楽天が参入することで、業界に風穴を開けようとしている。
タレック・アミン氏「モバイル産業の民主化を進めていく」
楽天モバイル代表取締役副社長兼CTO(最高技術責任者)のタレック・アミン氏は、「『RCP』で迅速かつ費用効率良く、完全仮想化クラウドネイティブネットワークを導入することができる」とコメント。あわせて、楽天モバイルのグローバルセールス・マーケティング統括として、ラビー・ダブーシ氏を採用することも明らかにされ、グローバル展開に向けた準備を加速させる。
また「RCP」については、「楽天モバイルの世界初の完全仮想化クラウドネイティブモバイルネットワークの構築により得られた知見は、「RCP」に備えられている」とし、今後ラビー・ダブーシ氏およびグローバルチームと連携し、楽天モバイルのプラットフォームを世界中のユーザーへ提供し、「モバイル産業の民主化を進めていく」と語った。
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June 30, 2020 at 03:51PM
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楽天モバイル、シンガポールに子会社を設立――「Rakuten Communications Platform」の国際的な開発・販売拠点 - ケータイ Watch
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